坂本とすれば

坂本とすれば、宮本から得るものは多く、今後の野球人生の財産となるに違いない。巨人・坂本勇人内野手（２２）が７日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、１０００万円減の年俸１億１０００万円でサインした。体をひと回りアップしたい」と体重増を掲げた。「これで勇人の守備がとたんに上達したらそれも問題になるよ。かわいい弟子だけど、ここは指導力に定評がある宮本に一度預けてみようというところじゃないか」と、その狙いを説明する。

チーム関係者はこう言って眉をひそめた。今まで付きっ切りで勇人を教えてきた勝呂さん（内野守備走塁コーチ）や、岡崎ヘッドは立場がなくなる」守備面だけではない。同関係者は「慎之助だって心中穏やかじゃないだろう」と主将の思いを代弁する。打撃面の対策として「ウエートに取り組んで脂肪を減らして筋肉を増やす。球団関係者は「監督としても坂本の守備難は悩みの種。

来季の目標は「すべての数字で今年を上回りたい」。今季三塁で９割９分７厘の守備率を誇った宮本は、原監督も認める名手。打率２割６分２厘、５６打点と打撃３部門すべてで昨季の成績を下回った。しかし生え抜きスターが決断した“師匠替え”にはチーム内でも賛否両論で、静かに波紋が広がっている――。プロ５年目にして初のダウンを経験。

若手スターの決断に、チーム内が揺れている。ところが今オフは阿部からヤクルト・宮本に〝師匠替え〟。ただ、巨人の主力が他球団の選手のもとに〝弟子入り〟するのは極めて異例のこと。今年無理に“卒業”させる理由は見当たらない。今季はフル出場こそ果たしたものの飛ばない統一球に苦しみ、本塁打は昨季の３１本から１６本に激減。